舞台を観たことはありますか。本作は、想像以上の舞台を体験できるラスト20分が魅力です。主人公エチエンヌの情熱が、囚人たちにどんな変化をもたらしたのかにも注目しつつ、おしゃれな幕引きをぜひその目で味わってみてください。

※アイキャッチ画像は映画公式が公開していたポスター画像です。
『アプローズ!アプローズ!囚人たちの大舞台』作品情報
製作国:フランス
上映時間:105分
製作年:2020年(日本公開:2022年)
レーティング:PG12
監督:エマニュエル・クールコル
出演:カド・メラッド、ダビッド・アヤラ、ラミネ・シソコ、ソフィアン・カメスほか
原題:Un triomphe
配給:リアリーライクフィルムズ
受賞・選出:カンヌ国際映画祭 2020 オフィシャルセレクション
『アプローズ!アプローズ!囚人たちの大舞台』作品紹介
刑務所の囚人たちに演技を教えることになった俳優の奮闘を描いた、フランス発のヒューマンドラマです。スウェーデンの俳優ヤン・ヨンソンの実体験をもとに、実在の刑務所で撮影された作品で、売れない俳優エチエンヌは囚人たちを対象とした演技ワークショップの講師を依頼されます。演目に選んだのはサミュエル・ベケットの戯曲「ゴドーを待ちながら」。一癖も二癖もある囚人たちに演技を指導していくうちに、彼の情熱は囚人や刑務所管理者の心を動かし、やがて刑務所外での公演にこぎつけるほどの広がりを見せていきます。予想以上の好評を呼び、再演を重ね、最終的には大劇場パリ・オデオン座から公演のオファーが届くまでに成長していく物語です。主演を務めるのはカド・メラッドで、彼の温かみのある演技が物語に深みを与えています。
『アプローズ!アプローズ!囚人たちの大舞台』あらすじ
売れない俳優エチエンヌは、刑務所で囚人たちを対象にした演技ワークショップの講師を依頼される。演目に選んだのは「ゴドーを待ちながら」。最初はまとまりのない囚人たちだったが、次第に舞台に向けて心を一つにしていく。エチエンヌの情熱と囚人たちの変化は、刑務所外での公演という夢を現実に変えていく。やがて彼らの舞台は観客の心をつかみ、再演を重ね、ついにはパリ・オデオン座での最終公演へとつながっていく。
(映画.com、公式サイトを参考にしました)
『アプローズ!アプローズ!囚人たちの大舞台』感想・考察
ラスト20分に感じた衝撃
ラスト20分は、まさかの展開でした。 これが日本で起きたらどうなるのだろうと、つい考えてしまうほど。 フランスという国民性が、この大胆でおしゃれなラストを可能にしたのかもしれません。
エチエンヌの情熱と、囚人たちの変化
とはいえ、ラストが象徴するように、エチエンヌの情熱は本当にすさまじいものがあります。 舞台経験のない囚人たちに演劇を教えるだけでも大変なのに、彼らは皆クセが強く、背景もさまざまです。
公式サイトでは、彼らの多様性について次のように説明されています。
「移民や難民、家族、人種、持病、トラウマなど様々なバックボーンを持つ“ゴドーたち”の多様性をリアルに体現している。それはそのまま現代フランス社会の一つの断面を切り取っていることに他ならない。」
そんな彼らに向き合い、演技指導を続けるエチエンヌの日々は、並大抵のことではなかったはずです。 一方で、囚人たちにとっても厳しくも充実した時間だったのだろうと思います。 最初に「自分たちが『ゴドーを待ちながら』をやる意味は?」と尋ねた彼らに、エチエンヌは「自信がつく」と答えました。 その言葉通り、彼らは稽古を重ねるほどに表情が明るくなり、舞台に立つ姿には確かな自信が宿っていました。
『ゴドーを待ちながら』は、永遠に現れないゴドーを待ち続ける二人の浮浪者の物語です。 エチエンヌは、囚人たちもまた「待つこと」を知り尽くしていると語ります。 「食事、散歩の時間、郵便、面会、夜、眠り、出所の日——」 その言葉は、彼らの人生と戯曲が重なる瞬間でもありました。
圧巻で、おしゃれすぎるラスト
そして迎えるラスト。 期待通りでもあり、良い意味で裏切られたようでもあり、とにかく圧巻でした。 囚人たちに対して言いたくなる“正論”も一瞬よぎりましたが、それを口にするのは野暮だと思わせるほど、あまりに美しく、おしゃれな幕引きでした。
実話に基づく物語だという事実も含めて、 「なにこれ、おしゃれ…」 そんな感想が自然とこぼれるラスト20分でした。 未見の方にはぜひ体験していただきたい作品です。
『アプローズ!アプローズ!囚人たちの大舞台』がくれた気づき
情熱は、向けた相手に必ず届く
エチエンヌの姿から、情熱や熱意は、きちんと向けた相手には必ず伝わるのだと感じました。 難しいと思えることでも、自分なりに意義を見出したなら、簡単にあきらめず、真摯に続けていくこと。 その積み重ねが、いつか誰かに届き、花開く瞬間が訪れるのだと思います。
認められる喜びと、感謝を忘れないこと
そして、認めてもらえたときの喜びは格別ですし、支えてくれた人への感謝や、無理を通してくれたことへのお詫びを忘れない姿勢も大切なんですよね。 そんな当たり前のようで忘れがちなことを、改めて思い出させてくれる作品でした。
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