イタリアらしいユーモアが随所にちりばめられ、軽い気持ちで楽しめる作品です。
笑いながら観ていたはずなのに、気づけば人生についても考えたくなる——
そんな不思議な魅力を持つ映画『Viva!公務員』を紹介します。
『Viva!公務員』あらすじ
子どもの頃から「安定した人生=公務員」という価値観を信じてきたケッコ(ケッコ・ザローネ)は、
努力の末に念願の公務員となり、15年間その地位にしがみついてきた。
ところが政府が公務員削減に踏み切ったことで、彼もリストラ対象に。
それでも絶対に辞めたくないケッコは、あらゆる異動命令を受け入れて職にしがみつく。
リストラ担当者は彼を退職に追い込むため、次々と過酷な僻地へ左遷。
ついには北極圏の研究施設という極限の地へ送り込まれてしまう。
しかし、どんな環境でも妙に順応してしまうケッコの図太さと楽観性は、周囲の人々を巻き込みながら予想外の展開を生み出していく。
『Viva!公務員』感想
正直、最初のケッコにはあまり好感が持てませんでした。
公務員という肩書にあぐらをかき、彼女やその家族、お客様に対してもどこか横柄。
しかもママっ子。
「なんだこの人…」と思いながら見始めたのが本音です。
でも、異動命令が出てからのケッコは少し違いました。
偉そうな態度やママっ子気質は残っているものの、どこかしなやかで、妙にたくましい。
安定という職にしがみついているようで、実は型にはまっていない。
そんな不思議な魅力が見えてきます。
転勤先のどこでも楽しみを見つけ、前向きに生きる姿も印象的でした。
北極圏の研究施設という極限の地に飛ばされたときは、
さすがに無理だろう…と思ったのですが、彼はその想像を軽々と超えてきます。
そこで彼は、新しい世界や価値観、大切な人との出会いなど、
安定というブランドでは手に入らないものを得ていきます。
安定は大事。私自身も大好きです。
でもそのうえで、自分にとって変わるきっかけがあれば
その自覚がなくても枠から飛び出してみることも大切なんだと、ケッコを見ていて思いました。
型にはまる・はまらないという話を書きましたが、極論どちらでもよくて。
大事なのは「自分がどう生きたいか」。
もちろん、それだけで生きていけるほど世の中は甘くないけれど、
迷ったときに軸にすべきはやっぱり自分なんですよね。
最近よく耳にする「最適解」という言葉があります。
誰がどう見ても最適解に見える選択肢でも、肝心の自分がそれを良いと思えなければ意味がない。
だからこそ、最適解という言葉では片づけられないのが人生なんだと思いました。
ケッコの人生はまさに “Viva!”。
笑いながらも、そんなことを考えさせてくれる作品でした。
ところで公務員を多少はいじってるんでしょうか…真面目な疑問です。
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『Viva!公務員』考察
ここから少し本作を考察してみたいと思います。
本作を観ていて印象的だったのは、既出ですが、「最適解」という言葉でした。
第三者から見れば、ケッコにとっての最適解は、
多額の退職金を受け取って早期退職し、新たな道を選ぶことだったはずです。
実際、多くの人がその選択をしました。
それでもケッコは、それを選ばなかった。
つまり、それは彼にとっての最適解ではなかったのだと思います。
安定に執着しているようで、誰もが選ぶ合理的な選択はあえて選ばない。
その矛盾の中に、ケッコのしなやかさと強さがあったのではないでしょうか。
そして彼は、異動先で新しい価値観や出会いを経験していきます。
それは、安定という枠の中では得られなかったものだったのかもしれません。
転勤先のどこでも楽しみを見つけ、前向きに生きるケッコ。
本作が描いているのは、
誰かにとっての最適解と自分にとっての最適解は違うということ。
周囲から見れば非合理に見える選択でも、
その人にとっては意味のある道であることもある。
ケッコの選択は、そのことをユーモラスに、でもしっかりと示していたように感じました。
自分にとっての最適解を選ぶことが幸せに近づくのかも。
まとめ
「安定しているはずなのに、どこか満たされない」そんな気持ちに、
思い当たるところはありませんか。
『Viva! 公務員』は、その違和感を笑いに変えながら、
私たちの働き方や価値観にそっと触れてくる作品です。
他人事のようで、どこか自分の話にも見えてくる。
だからこそ、観終わったあとに少しだけ残るものがある。
笑いながらも、自分の今を見つめたくなる一本です。
また、冒頭のシーンには完全にしてやられました。
作品自体は明るくテンポもよく、軽い気持ちで楽しめる一本です。
『Viva!公務員』見どころ
- どんな左遷先にも驚異のポジティブさで適応するケッコの爆笑劇
自主退職に追い込むための過酷な嫌がらせや、最終的には北極圏への左遷にもめげず、公務員の身分(安定)を守るためだけに超人的に適応していく姿が最高にユーモラスです。 - 人間のエゴを隠さない「公務員の特権」を謳歌するブラックな笑い
主人公は品行方正な聖人ではなく、立場を利用して貢ぎ物を受け取るなどブラックな一面満載。終身雇用の執着やお役所仕事を笑い飛ばす、鋭い社会風刺が効いています。 - 本国イタリアで『スター・ウォーズ』を超えた歴史的なメガヒット作
あの『フォースの覚醒』を抑えて歴代興行収入1位を記録。主演のケッコ・ザローネが脚本・音楽まで兼任し、監督との黄金コンビで抜群のテンポの笑いを生み出しています。
🌿こんな人におすすめ
・安定した仕事や将来について考えたことがある人
・仕事と人生のバランスについて考えたい人
・社会風刺の効いたコメディが好きな人
・ヨーロッパ映画のゆるいユーモアが好きな人
・人生の選択や働き方について考えさせられる映画が好きな人
『ビバ!公務員』の配信情報
配信
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※各サイトの配信状況、価格、在庫状況は時期によって変わることがあります。最新の情報は各リンク先にてご確認ください。
🎬『Viva!公務員』作品情報・キャスト
製作国:イタリア
製作年:2015年(日本公開:2017年)
上映時間:86分
レーティング:PG12
原題:Quo vado?
配給:パンドラ
監督:ジェンナーロ・ヌンツィアンテ
キャスト:ケッコ・ザローネ、エレオノーラ・ジョヴァナルディ、ソニア・ベルガマスコ ほか
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