『モアナと伝説の海』 アニメ レビュー|大人と子供の感想で紐解く、実写化されるほど愛される理由

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今回は、世界的大ヒットを記録し、実写映画化でも話題を集めている初代アニメ版ディズニー映画『モアナと伝説の海(2016)』の感想をお届けします。

おうちで息子と一緒に観たときの、大人と子供それぞれのリアルな感想をたっぷりと綴りました。

本作は、王子様に救われないヒロインの自立や、力ではなく「共感」で世界を癒やす深いテーマが描かれています。
大人の視点でその理由を紐解くのもおもしろいですが、実はその答えのヒントは、子どものピュアな視点の中にありました。

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目次

『モアナと伝説の海』のあらすじ・公式予告

【あらすじ】


豊かな自然に囲まれた美しい島、モトゥヌイ。島で暮らす少女モアナは、幼い頃のある体験をきっかけに、深く愛する「海」に選ばれた運命を持っていた。
しかし、かつて半神半人のマウイが女神テ・フィティの「心」を奪ったことで、世界に暗黒の闇が広がり始め、モアナの島にも危機が訪れる。父親から「サンゴ礁の外(海)へ出てはならない」と強く禁じられながらも、モアナは愛する島と民を救うため、自らの意志で大海原へと漕ぎ出す。伝説の英雄マウイを見つけ出し、女神に「心を返す」ための、命がけの冒険が幕を開ける――。

【公式予告】


本作の3大みどころポイント

映画を観る前に知っておくと、より作品を楽しめる「大人も子どももグッとくる」3つの注目ポイントです。


  1. 五感を支配する「海」の圧倒的な映像美
    ディズニーの技術陣が数年を費やして開発した最先端のシステムにより、南国の光を浴びてきらめく波や、瑞々しい水しぶきが驚異のクオリティで描かれています。「海自身が意思を持って動く」というファンタジーの演出にもうっとり癒されます。
  2. 自分を見つける「自立と共感」のストーリー
    これまでのディズニープリンセスの王道だった「王子様に救われるヒロイン」ではなく、モアナは1人の人間として大切なものを守るために立ち上がります。敵を力でねじ伏せるのではなく、相手の痛みに寄り添う結末は大人にこそ深く刺さります。
  3. アカデミー賞ノミネート!至高のミュージカル音楽
    主題歌「どこまでも 〜How Far I’ll Go〜」を手がけたのは、ブロードウェイの大ヒットミュージカル『ハミルトン』で世界を熱狂させた天才リン=マニュエル・ミランダ。南太平洋の伝統的な打楽器の響きと力強い合唱、そしてエモーショナルなメロディが完璧に融合した名曲は、第89回アカデミー賞で主題歌賞にノミネートされるなど世界中で高く評価されました。一度聴いたら耳を離れない楽曲の数々が、モアナの冒険をドラマチックに盛り上げます。
    (※ミニトリビア:劇場公開時には、人間の脳と心の葛藤をコミカルに描いた傑作短編アニメーション『インナー・ワーキング』が同時上映され、こちらも大きな話題を呼びました。ディズニープラスなどで視聴する際は、ぜひ合わせてチェックしてみてください!)

『モアナと伝説の海』感想

3Dアニメの「濃い顔立ち」への苦手意識、それが……

ここからは、実際に親子で鑑賞して感じたリアルな感想をお届けします。

正直にお伝えすると、私はディズニーの3Dアニメ特有の「お人形のように目がパッチリした濃いお顔立ち」に、少し苦手意識がありました。そのため、最初はストーリーに没入しきれない部分があったのが本音です。

海外のCGアニメは日本のアニメと比べると、顔立ちや表情が大胆にデフォルメされていますよね。ピクサーやイルミネーションなどのスタジオも含め、それぞれの個性や豊かな感情表現は魅力ですが、最初は少し違和感がありました。

──でも、そんな苦手意識を一瞬で吹き飛ばしてくれたのが「海」の描写でした。

映像技術の進化がもたらす海の美しさは、とにかく圧巻の一言。南国の光を浴びてきらめく波の透明感や、瑞々しさにただただ癒やされました。

これこそが、大人も子どもも理屈抜きで釘付けになる、本作最大の魅力だと感じました!

大人の感想|悪者を倒さない?「心を返す」の奥にある深いメッセージ

※ここからは物語の結末(ネタバレ)を含みます。

ストーリーを進めていく中で、最初は「心を返す」という設定がどこか抽象的で、少し引っかかっていたのも本当のところで。

でも、最後まで鑑賞し結末を知ったとき、大人に響く、現代的なメッセージだと受け止めました。

終盤、恐ろしい溶岩の悪魔「テ・カー」が登場します。
しかしその正体は、心を奪われて傷つき、自分を見失ってしまった女神「テ・フィティ」自身でした。

人は自尊心や心を傷つけられると、それが激しい怒りとなって周囲を傷つけてしまうことってあると思います。でもモアナは、そんな相手を力でねじ伏せることはしませんでした。

「これが本当のあなたではないはず」と、武器を持たずに寄り添い、本来の姿を思い出させます。

「悪者を倒して終わり」という単純な勧善懲悪では決してなくて。
傷ついた相手の痛みを理解し、共感することで癒やす。

ここには、現代社会を生きる大人の胸に深く刺さる、優しくも力強いテーマがありました。

子どもの感想|大人の理屈を超えていく、息子の瑞々しい視点

大人の私が「ストーリーの整合性」や「設定の難しさ」を気難しく考えているのとは対照的に、隣にいた息子は、もっとシンプルに映画を楽しんでいました。

映画が始まってしばらく、息子は半神半人マウイの強面(こわもて)を見て、「顔がこわい…」と本気で怖がっていたのですが。

ところが、マウイが魔法のフックで「サメ」に変身した瞬間、それまでの恐怖が嘘だったかのように大爆笑!

👦「サメになったところがめっちゃおもしろかった!」

大人になると、つい「ストーリーの意味や伏線」ばかりを追ってしまいがちです。

でも子どもは、「キャラクターが変身する面白さ」や「画面の向こうで元気に動き回る楽しさ」を純粋に楽しんでいました。

それが、世界中をワクワクさせる「アニメーション」が持つ本来の魅力なのだよなと、息子の姿から改めて教えてもらったような気がします。

結論|大人と子どもの視点が完璧に噛み合った名作

なぜ『モアナと伝説の海』はこれほど世界中で人気があり、今なお愛され続けているのか。

その答えは、ディズニーが培ってきた「子どもが直感的に大喜びする圧倒的な映像の楽しさ」と、大人の胸を打つ「自立と共感の物語」が共存した物語だからだと思いました。

  • 大人も子どもも共通して感動できる:息をのむほど圧倒的な「海の美しさ」
  • 子どもが夢中になる:マウイのコミカルな変身劇やワクワクする冒険
  • 大人の心に深く刺さる:傷ついた心を癒やす、抽象的で深い救済のドラマ

どの世代が観ても、それぞれの感性に刺さる多層的な魅力が、この一本にギュッと詰まっています。

従来のディズニー作品のように、恋をしたり王子様に救われたりするヒロインではない。
親から決められた安全な未来を飛び出し、1人の人間として「愛する島と民を自分の意志で守る」道を選んだモアナ。

誰かのためではなく、自分の心が求める生き方を選び取る──。

そんな「本当の自分を見つける物語」だからこそ、本作は今なお色褪せない名作として、世界中で愛され続けているのだと思いました。

💡 『モアナと伝説の海』はこんな人におすすめ!

本作は、世代や好みの垣根を越えて、以下のような方にぜひ観ていただきたい名作です。

🎬 大人のあなたにおすすめ

  • 海外アニメの「濃い顔立ち」や誇張された表情に、少し苦手意識がある方
    (※それを一瞬で忘れさせる、圧倒的な「海の美しさ」に心から癒やされます!)
  • 「悪者を倒してハッピーエンド」という、単純な勧善懲悪のストーリーに物足りなさを感じる方
    (※傷ついた相手の痛みを理解し、共感で癒やす「心を返す」ラストに深く唸らされます)
  • 周囲の期待や役割に縛られず、「自分の意志で人生を選び取りたい」と感じている方

👨‍👩‍👦 親子・ファミリーにおすすめ

  • 子どもと一緒に、理屈抜きで直感的に大笑いできる映画を探している方
    (※マウイが魔法でサメや様々な動物にドタバタ変身するシーンは、子どもが絶対に大爆笑します!)
  • 王子様を待つヒロインではなく、自立して勇敢に突き進む新しい主人公の姿を子どもに見せたい方
  • 素晴らしいミュージカル音楽を聴きながら、親子で一緒にハラハラワクワクする冒険を楽しみたい方

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🎬『モアナと伝説の海』作品情報・キャスト

2016年製作/107分/G/アメリカ
原題または英題:Moana
配給:ディズニー
劇場公開日:2017年3月10日

🎬 主要スタッフ&キャスト

大人の映画ファンなら思わず反応してしまう巨匠スタッフと、親子で馴染みのある日本語吹き替えキャストを中心に、スッキリと厳選して掲載するのがおすすめです。

  • 監督:ジョン・マスカー / ロン・クレメンツ(『リトル・マーメイド』『アラジン』)
  • 製作総指揮:ジョン・ラセター
  • 音楽・楽曲:リン=マニュエル・ミランダ / マーク・マンシーナ / オペタイア・フォアイ
  • 日本版エンドソング:加藤ミリヤ

【キャラクター&声の出演(字幕/日本語吹き替え)】

  • モアナ:アウリイ・クラバーリョ / 屋比久知奈
  • マウイ:ドウェイン・ジョンソン / 尾上松也
  • タラおばあちゃん:レイチェル・ハウス / 夏木マリ
  • タマトア:ジェマイン・クレメント / ROLLY

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この記事を書いた人

映画と暮らしの中の “ちょっといいもの” を綴るブログ。
映画好きの二児の母。アラフォー/首都圏在住。
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