映画『ニュー・シネマ・パラダイス』レビュー|何度観ても“不朽の名作”だと感じる理由

ブログを始めて、何を書こうか考えた時に、いつも頭に浮かんではいたものの、好きすぎてどう書けばいいのか迷ってしまい、なかなか手を付けられずにいた作品がありました。でも、自分のブログを作るなら、大好きな作品をまず載せたい。
そう思って、今回ようやく書いてみることにしたのがこちらです。

※本記事のアイキャッチ画像は、公式サイト(アスミック・エース)で公開されている宣伝素材を引用しています。

目次

『ニュー・シネマ・パラダイス』作品情報

製作国:イタリア・フランス合作
上映時間:124分
製作年:1989年(日本公開:1989年)
原題:Nuovo Cinema Paradiso
レーティング:PG12
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ
出演:フィリップ・ノワレ、ジャック・ペラン、サルヴァトーレ・カシオ、アントネラ・アッティーリほか
受賞・選出:アカデミー外国語映画賞、カンヌ国際映画祭 審査員特別グランプリ、ゴールデングローブ賞外国語映画賞

『ニュー・シネマ・パラダイス』作品紹介

シチリアの小さな村を舞台に、映写技師アルフレードと少年トトの心あたたまる交流を、深い映画愛とともに描いた作品です。映画監督として成功したサルバトーレのもとにアルフレードの訃報が届き、彼は少年時代に過ごした「パラダイス座」での思い出や、アルフレードとの絆を静かに思い返していきます。映画に魅せられたサルバトーレの人生を、少年期から中年期まで3人の俳優が丁寧に演じ分けています。

『ニュー・シネマ・パラダイス』あらすじ

第二次大戦下のイタリア・シチリア島。村で唯一の娯楽施設の映画館パラダイス座で、少年サルヴァトーレ(トト/サルヴァトーレ・カシオ)は、映写技師のアルフレード(フィリップ・ノアレ)と親しくなる。
やがて、トトは初恋や徴兵を経験。
村を出て映画監督になった彼の人生には随所にアルフレードとの交流があった。

『ニュー・シネマ・パラダイス』感想・考察

■すべてが良い。音楽も、トトも、アルフレードも、物語も

言わずと知れた名作『ニュー・シネマ・パラダイス』。

劇中音楽として有名な「愛のテーマ」(エニオ・モリコーネ親子の共作)が流れるだけで泣けてしまうほど、この映画が大好きです。

どこがそんなに良いのか改めて考えてみたのですが、答えは一つに絞れません。

利発で可愛らしいトトも、厳しさの奥に深い愛情を秘めたアルフレードも、そして二人を包み込む映画愛も、どれも欠かせない。
切なくも美しい音楽も、琴線に触れまくるストーリーも、どれも心に残ります。
「やっぱり音楽かな」「いや、トトの魅力かも」「でもアルフレードあってのトトだし…」と考えが行ったり来たりして、最終的に出た答えはひとつ。

全部でした。そうです、全部がいいんです。

感動シーン①:アルフレードの叱咤激励

まず心を揺さぶられるのが、トトが徴兵から戻ったときのシーンです。

初恋のエレナとは音信不通になり、落ち込むトトに、アルフレードはあえて厳しい言葉を投げかけます。
「村を出ろ。ここにいては自分が世界の中心だと感じる。人生はもっと困難なものだ」
「お前は若い。前途洋々だ」
と励ますシーンがあります。

そして、トトは慣れ親しんだ村を出て、大好きな映画に携わる監督になることができた。

この時優しい言葉をかけられていたら映画監督にはなれなかったのかもしれない。
また、厳しい言葉をかけられて、あえてそう自分のために言ってくれているとトトが理解しなかったとしてもそう。

親友のような親子のようなトトとアルフレードの確固たる信頼関係があったから、
トトはアルフレードの厳しい助言を受け入れたのだと思いました。

また、アルフレードは再三、映画の中にでてくる台詞でトトを励ましました。

でも、トトを奮い立たせるための厳しいこの言葉だけは、アルフレード自身の言葉だった。
子どものいないアルフレードにとって幼い頃から見てきたトトは我が子のように大切で愛しい存在だったはず。
そのトトのためを思った、厳しくも愛のある言葉。
だからこそ、トトの心に響いたんでしょうね…。
本当に心にグッときます…。


感動シーン②:列車での別れ

もう一つ忘れられないのが、列車での別れのシーンです。

アルフレードはトトに向かって、あえて突き放すような言葉を投げかけます。
「帰ってくるな。郷愁(ノスタルジー)に惑わされるな」
「私たちを忘れろ。手紙も書くな。全て忘れろ」
「自分のすることを愛せ。子どもの時、映写室を愛したように」

その言葉の裏にある“深い愛情”がわかるからこそ、胸が締めつけられます。
バックには「愛のテーマ」。

幼いトトがキラキラした瞳で映写室を覗き込み、怒られても諦めずに近づいていった日々。
火事に巻き込まれたアルフレードを、トトが必死に助けた夜。
映画を通して二人が積み重ねてきた時間が、走馬灯のように押し寄せてきます。

書きながら思い出すだけで涙が出てしまうほど、このシーンは胸に迫ります。

アルフレードは、幼い頃からトトを見守り、映画を愛するその才能を誰よりも信じていた人。
だからこそ、トトの未来のために“あえて”厳しい言葉を選んだのだと思います。

そしてトトは、その言葉を励ましだと理解し、「ありがとう」と言って旅立つ。
その後、実に30年もの間、アルフレードとの約束を守り続けるのです。

アルフレードが亡くなる前に、最後までトトの話をして、
トトが大好きだったと彼の妻がトトに教えてくれます。

大好きだからずっとそばにいたかったはず。
でも、まだ若くて才能溢れるトトの将来を見越して、背中を押してあげたんですね。
人を想う気持ちの尊さや温かさにまた胸がいっぱいになります…

感動シーン③:アルフレードの形見

涙を誘うシーンは他にもたくさんありますが、最後にどうしても触れたいのが、アルフレードの“形見”をトトが一人で観るシーンです。

ここはもう、言葉はいらない。
ただただ胸がいっぱいになって、何度観ても涙をこらえることができません。
アルフレードがどれほどトトを想い、どれほど大切にしていたのか。
そしてトト自身も、どれほどアルフレードを愛していたのか。
そのすべてが、あの短い時間に凝縮されています。

映画を観ているこちらまで、二人の積み重ねてきた年月や、言葉にしきれない想いが押し寄せてきて、静かに涙が流れてしまう。
本当に、心の奥深くに触れてくる名場面です。

『ニュー・シネマ・パラダイス』がくれた気づき

子どもが大きくなったら、この映画をぜひ観てほしいと思いました。
そして自分自身も、アルフレードのように、子どもの未来を一番に考えて背中を押してあげられる存在でいたい。
そんな気持ちが自然と湧いてきます。

観る年齢や立場によって、感じ方が変わる映画だとも思いました。
若い頃はトトの気持ちに寄り添って観ていたのに、今はアルフレードの想いが胸に迫ってくる。
自分がすっかりおばさんになったなという抗えない事実に途方に暮れつつも、
映画の違った味わいもできるという意味では歳をとるのも悪くないし、
歳を重ねたからこそ味わえる深みがあるのだと感じました。
この映画が“名作”と呼ばれ続ける理由は、きっとそこにあるのだと思います。

人生のどのタイミングで観ても、違う角度から心に触れてくる。
世代を超えて、何度でも観たくなる作品です。

とにかく大好きすぎて、言語化するのが本当に難しい。
でも、だからこそ、何度でも観てほしい映画です。

ちなみに、「午前十時の映画祭15」という素敵な企画があって。
“もう一度スクリーンで観たい”というリクエストをもとに選ばれた珠玉の25作品が上映される企画で、『ニュー・シネマ・パラダイス』もその一本に選ばれていました。
私自身、この企画を最近知ったのですが、当時は12/19㊎〜1/1㊍まで上映されていたそうです。
すでに上映は終了していますが、スクリーンで観られる貴重な機会だったんだな…としみじみ感じました。
またこうした企画があれば、ぜひ参加してみたい。👉午前十時の映画祭15 (@asa10eiga) / X

作品は、以下から視聴・購入できます。👇

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この記事を書いた人

映画と暮らしの中の “ちょっといいもの” を綴るブログ。

映画好きの二児の母。アラフォー/首都圏在住。

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