『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』は、
シリーズの中でも“アクションと日常のバランスが一番いい作品”でした。
特に今回は、最強の敵・冬村かえでとの対決が軸になっていて、
「この戦いどうなるのか」と最後まで引き込まれます。
ゆるい会話は少し控えめ。
でも、その分アクションの緊張感が際立っていて、シリーズの魅力がより濃く感じられる一本でした。
✔この記事で分かること
・『ナイスデイズ』の見どころ
・シリーズの中での立ち位置
・実際に観た感想と考察
「シリーズどれ観るか迷ってる人」にもおすすめです。
『ベイビーわるきゅーれナイスデイズ』あらすじ
宮崎出張中の殺し屋コンビ、杉本ちさと(髙石あかり)と深川まひろ(伊澤彩織)は、
任務の合間にバカンスを楽しむ。
しかし、ちさとはその日がまひろの誕生日であることに気づき、
プレゼントを用意できぬまま次の現場である宮崎県庁へと急ぐ。
そこで二人の前に立ちはだかったのは、標的を狙う一匹狼の殺し屋・冬村かえで(池松壮亮)。
150人殺しを目論む史上最強の敵を前に、ふたりはかつてない絶体絶命の窮地に追い詰められる。
『ベイビーわるきゅーれナイスデイズ』感想
まずは、めちゃくちゃ面白かったです。
観終わって、「いやー、おもしろかった~」と、思わず声に出してしまったほど。
結論から言うと、シリーズの中で一番バランスが良くて、いちばん好きな作品でした。
今回は、
・最強すぎて不気味さすらある敵との対決
・2人ではなく、4人チームでのミッション
・舞台は宮崎県
・まひろの誕生日に重なる一日
と、見せ場がかなり多め。
ストーリーとしての引きも、これまで以上に強かった印象です。
今回は、ゆるい会話パートは少し控えめ。
でも、それがちょうどいい。
このシリーズ最大の魅力である、
“ゆるさ × 本格アクション” のバランスがより際立っていて、
個人的には3作の中で一番完成度が高いと感じました。
何より今回は、“最強の敵との対決”という軸がしっかりしている。
「この結末、どうなるんだ…?」と、
最後まで目が離せません。
さらに今回は、七瀬と入鹿みなみという新キャラも登場。
ちさと&まひろと合わせて4人チームで動くことになり、
その関係性や空気感もかなり面白いポイントです。
特に前田敦子演じる入鹿みなみ。
上から目線でクセが強く、ジェネレーションギャップも全開。
最初からふたりと噛み合わない感じが、逆に最高でした。
それにしても、冬村かえでは本当に“最強”。
4人でも勝てるのか…?と思うほどの圧倒的な強さで、
戦いは終始、緊張感たっぷり。
ギリギリの攻防のなかで、
ちさと&まひろの絆の強さもより際立っていました。
そして命がけだからこそ、戦い終えての
「生きててよかった…」
この一言がとても沁みました。
『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』は、殺し屋映画なのに、
というか、だからこそ生きることが愛おしくなる一本です。
さすが完結編…と言いたくなる完成度。
(※完結編ではない)
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『ベイビーわるきゅーれナイスデイズ』考察
ここから少し本作を考察してみたいと思います。
※ネタバレ含みます。
冬村かえでの人物像
今作でまず語りたくなるのが、池松壮亮演じる冬村かえでの存在感です。
最初の殺しのシーンは、なんとパンツ姿だったり、
ホテルでの格闘シーンでは工事用でよくみるヘルメット(黄色のやつ)をかぶっていたり、
出で立ちから、はっきり言ってキモい奴感が出てるんです…。
実際にも150人殺しの目標を掲げていており、猟奇的な感じすらあります。
殺人の記録日記をつけていたり、
ナメクジにも銃をつきつけたり、
所持しているスニーカーが気味が悪いくらい真っ白…(これについては後述します)。
印象的だったのは、宮崎のビニールハウスを拠点に、
銃器取引や殺しを請け負う「野良」の殺し屋グループ、通称「ファーム」とのやり取り。
ファームNo.1の笠松を殺したことで責められ、そこにいた人間を皆殺しにしてしまう。
そして、生き残ったメンバーに、
返り血を全身に浴びた姿で、持っていた包丁を腹にしまいながら、急な大声で
こう言う。
「理解してほしいんだけど、僕が悪くなくて。
とにかく、俺が一番強い!
だからおまえたちに俺を殺すことはできない。
よし、仲間になろう。もう無駄な殺しはしたくない。
命がもったいない!意味くみ取ってくれたね!分かった!?」
理屈が通らなすぎて、さすがに怖すぎました…。
冬村の得体のしれない怖さが描かれたワンシーンでした。
アクションシーンについて
今作はアクションの完成度もかなり高かったです。
一番最初の、冬村かえでと戦うシーンがとにかくかっこよかったんです。
特に、冬村vsまひろの一騎打ち。
緊迫感と迫力ある死闘を、
音楽、カメラアングル、音響、役者など
あらゆるもので作り上げた、見事な世界観がよかったです。
そしてラストでは、
銃やナイフを散々駆使しての殺し合いだったけれど、
最後の最後は素手の戦いという。
それは職業としての殺し合いではなく、個人と個人の決着をも意味するように感じました。
ある意味正々堂々した感と、
強い者だけがたどり着く対決みたいな感じがして、とても良かった。
4人チームの魅力
物語序盤で、冬村とかち合わせて死闘を繰り広げたあと、
ガチャガチャと扉を開ける音…
去ったはずの冬村が帰ってきて、もうだめか…と思ったら、
入鹿みなみと七瀬が登場。
え、誰だよこいつ…感
からの、シリーズの1,2のシーンがプレイバック&3の重要シーンもチラ見せで展開。
これから何が始まるのかというわくわく感を感じられる、
新キャラの登場場面が印象的でした。
その4人がチームとなって
冬村と逃したターゲット松岡を倒すことになるのですが。
特に入鹿みなみのキャラが強烈でした。
ちさと&まひろに対し、
「z世代はこれだから」
「責任感なさすぎ」
「最近の若い子は殺し屋としてのプライドはないのかなあ」
「“大儀”とかないのかなーあ」
「最悪、弾除けになってくれればそれでいいから」
それに対して、特に、ちさとはゆるくも切れ気味で。
「“大儀”って、え?将軍?秀吉?」
「…殺していい?」
最強の相手と戦わないといけないのに、
チーム内コミュニケーションはめちゃくちゃという構図も地味に面白かった。
ちなみに、入鹿みなみがちさとたちに謝り、
”人とうまく接することができない”
”コナンの灰原哀の真似が抜けきれない”とも告白し、
ふたりに助けてもらって感謝するほっこりなシーンも必見。
唯一の男性・七瀬陸も筋肉がすごくて、ガタイがいいのに、
宮崎弁を話す癒し系みたいなポジションで、
逆紅一点の中和役として効いたのも個人的にはツボでした。
非日常でもゆるい会話
今回の舞台は宮崎県の、
仕事での出張先でのお話でした。
バナナボートに乗ってみたり、
二人乗りの自転車に乗ってみたり、
マンゴージュースを手に“チアーズ!”と満喫しつつも、相変わらずのゆるい会話は健在。
・美容師さんが、
「質問しといて自分の話をしだすやつ。こっちの話には“へぇ”とかって一言で終わらしてさ」
・「殺しでダブルブッキング」
・「モバイルバッテリー持ってない?」
「モバイルバッテリー問題いうのが最近私の中にあってね」
「問題、問題って言ってれば何でもいいと思ってない?」
・「しょうもない邦画の敵みたい」
「パーティの始まりじゃーみたいなのね」
「邦画ってそういう演技か、ボソボソ言ってて何言ってんのかよくわかんない演技かどっちかだよね」
・「ここに泊まり…?パワハラされてます」
などなど上記は一部ですが、命懸けの仕事をしているのに会話だけは日常そのもの。
可愛いふたりが言うからより面白い。
で、やっぱりアクションとゆるい会話の同居が同シリーズの魅力なんですよね。
まひろの誕生日である命の重み
この出張先での仕事の日が、まひろの誕生日で。
印象に残ったのは、死闘の末に、冬村がまひろに言った言葉。
「人を殺した日に、家に帰って、
電子レンジの汚れをふいたり、果物を切ったり、歯を磨いたりしてると、
自分が人間なんだって思えた。
あんたには隣にいてくれる人がいてうらやましいな」
冬村が不気味だと思っていた所作のひとつに、
所持しているスニーカーが驚くほど真っ白だったんですが、
そういった理由があったのかと腑に落ちたシーンでもありました。
でも、それ以上に、
思いがけず、冬村という強敵の視点によって、
ちさととまひろの関係の良さ、唯一無二である点が、表現されたシーンでもあったと思いました。
そして…、誕生日を祝うラストシーン。
冬村との生死をかけた戦いを終えたふたりが、
ショートケーキを食べるシーン。
「生きててよかった…」の一言の重み…
満身創痍で、ケーキを思いっきりかぶりついて、笑い合うふたり。
とても温かい気持ちになるエンドでした。
おまけ・今回のコスプレ(?)は
シリーズ1では、メイド喫茶のメイド。
シリーズ2では、パンダと虎の着ぐるみ。
待望の本作は、フォーマルでした。
ちさとに至っては、目の色が青という…カラコンまで使うという気合の入れよう。
”フォーマルポイントげっと~”とか言って楽しんでました。
正直いわゆる正装じゃない感じが、らしくてよかったです!
まとめ|『ベイビーわるきゅーれナイスデイズ』がくれた気づき
そういえば、この作品でまひろはハタチになったんですね。
ふたりが、初めて缶ビールで乾杯するシーンがとても好きでした。
冬村が現れるまで、冬村宅の謎においてあるテントの中で乾杯するんです。
冬村まじで怖いのに、変わらないふたりにほっこりさせられます。
ふたりのどこにいてもナチュラルで飾らない様子が伝わってくる良きシーンでした。
本作で、同シリーズは3作目となり、
ちさと&まひろのバディ感も定着したなーと
ついまた親目線でみてしまいつつ、
キャラも増えてストーリーも良くて、
シリーズファンはもちろん、初見でも素直に楽しめる一本です。
『ベイビーわるきゅーれナイスデイズ』見どころ
🔷シリーズ最高クラスのアクション
主演の伊澤彩織はスタント経験者で、変わらず格闘シーンの説得力はすごい。
今作は肉弾戦・接近戦が多く、スピード感も迫力もシリーズ屈指と評価されています。
🔷 敵役・池松壮亮の存在感
池松壮亮演じる一匹狼の殺し屋・冬村かえでが強烈。
静かな狂気と実力を兼ね備えた“最強の敵”として、
ちさと&まひろと、どうぶつかるかが大きな見どころです。
🔷 ちさと&まひろのコンビ感
髙石あかり演じるちさとと、伊澤彩織演じるまひろの掛け合いは今作も健在。
しょうもない会話をしていた直後に命がけの戦闘になる、この温度差がシリーズ最大の魅力です。
🌿こんな人におすすめ
- キレのある本格アクションを観たい人
- ゆるい会話劇とシリアス展開のギャップが好きな人
- 女子バディ・相棒ものが好きな人
- 強烈な敵キャラが出る作品に惹かれる人
- 短めの上映時間で満足感ある映画を観たい人
『ベイビーわるきゅーれナイスデイズ』配信・購入情報
配信
DVD・Blu-ray
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『ベイビーわるきゅーれナイスデイズ』作品情報・キャスト
製作年:2024年
劇場公開日:2024年9月27日
製作国:日本
上映時間:112分
監督:阪元裕吾
脚本:阪元裕吾
アクション監督:園村健介
キャスト:
杉本ちさと:髙石あかり
深川まひろ:伊澤彩織
田坂守:水石亜飛夢
宮内茉奈:中井友望
須佐野:飛永翼
七瀬りく:大谷主水
松浦剛:かいばしら
広川勉:カルマ
ファーム農場長:Mr.バニー
入鹿みなみ:前田敦子
冬村かえで:池松壮亮
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