映画『リバー、流れないでよ』感想・考察|2分間のタイムループが生む笑いと切なさ

実はこの映画、観る前は「タイムループものか」と思っていました。
でも、観終わったあとにはその印象が少し変わっていました。

映画『リバー、流れないでよ』の舞台は、京都・貴船の老舗旅館。
ある瞬間から、時間が2分前に戻ってしまうという不思議な出来事が起こります。

わずか2分という短い時間の繰り返しのなかで、旅館の従業員やお客さんたちは状況を理解しようと右往左往。
そのやり取りはどこかコミカルで、舞台劇のようなテンポの良さも魅力です。

シンプルな設定なのに、気づけば物語の中に引き込まれていく不思議な作品。
今回は、映画『リバー、流れないでよ』の感想や見どころをご紹介します。

目次

『リバー、流れないでよ』作品情報

製作年:2023年
製作国:日本
上映時間:86分
レーティング:G
配給:トリウッド
監督:山口淳太
原案・脚本:上田誠(ヨーロッパ企画)
出演:藤谷理子、鳥越裕貴、永野宗典、長角田貴志ほか
受賞・選出:第33回日本映画批評家大賞・脚本賞受賞(上田誠)、第38回高崎映画祭・最優秀作品賞ノミネート、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭・正式出品、海外映画祭 約40カ所で公式セレクション

『リバー、流れないでよ』キャスト

ミコト:藤谷理子
木村:鳥越裕貴
田村:近藤芳正
女将:本上まなみ
ヒサメ:久保史緒里

『リバー、流れないでよ』作品紹介

本作を手がけたのは、映画『サマータイムマシン・ブルース』や『ドロステのはてで僕ら』など、時間をテーマにしたユニークな作品で知られるヨーロッパ企画。オリジナル長編映画の第2作です。

国内外で高い評価を受けた『ドロステのはてで僕ら』に続き、上田誠が原案・脚本を担当し、劇団の映像ディレクター山口淳太が監督を務めています。

舞台は冬の京都・貴船。
老舗料理旅館を舞台に、2分間のタイムループから抜け出せなくなった人々の混乱と奮闘を描いた群像コメディです。

貴船神社と料理旅館「ふじや」の全面協力のもと、雪の貴船川や旅館の佇まいが作品の空気をより豊かにしています。

『リバー、流れないでよ』あらすじ

京都・貴船の老舗料理旅館「ふじや」で仲居として働くミコト(藤谷理子)は、別館裏の貴船川のほとりに立っていたところを女将(本上まなみ)に呼ばれ、仕事へ戻る。

しかし2分後、ミコトはなぜか再び同じ場所に立っていた。
やがて番頭の田村(近藤芳正)や仲居、料理人、宿泊客たちも、同じ2分間が繰り返されていることに気づく。

2分が経つと時間は巻き戻り、全員が元の場所に戻ってしまう。
ただし、それぞれの記憶だけは引き継がれていた。

番頭の田村や宿泊客の青年・木村(鳥越裕貴)らは協力して、この不可解なタイムループの原因を探ろうとする。
しかしミコトは、この奇妙な出来事に対してひとり複雑な思いを抱えていた。

『リバー、流れないでよ』感想・考察

2分間のタイムループというユニークな設定

2分経つと時間が巻き戻り、全員元にいた場所に戻ってしまうのですが、それぞれの“記憶”だけは引き継がれ、連続しているのだという。

面白かったのは、2分の間に今後どうするか相談しても、すぐに時間切れになってしまうところ。
そのため何度も集まらなければならず、しかも場所が遠かったりするのも可笑しい。

また、せっかく相談ができて、記憶は継続することが分かって、「喧嘩はやめよう。嫌な感情はずっと続いてしまうから」と言った先から喧嘩が始まったり。お風呂場から出られないお客様は、毎回頭にシャンプー姿で登場したり。

その他にも色々なことがあり、2分はやっぱり短いんだ…と再認識しました…。

ちなみに、同じくタイムループをテーマにした日本映画では『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』もおすすめです。
MONDAYSの感想・考察はこちら

旅館という閉じた舞台だから生まれる面白さ

温めても熱くならない熱燗、食べても減らない雑炊、永遠に出られないお風呂…。
旅館という限られた空間だからこそ、舞台劇のようなテンポが生まれてるようでその点も面白いところです。

ヨーロッパ企画らしい会話劇のテンポ

記憶が継続するから喧嘩はやめようと言ったそばから喧嘩が始まる。
そんな“会話のズレ”や“人間の可笑しさ”がヨーロッパ企画らしくて魅了されます。

長回しのカメラワークが生む臨場感

旅館内を行き来する登場人物たちを長回しで追う演出が印象的。
観客もその場にいるような感覚になります。

笑いの中にある切なさ

そして、早く元に戻ってほしい人もいれば、
「時間が進んでほしくない」と願う人もいる。
恋人との別れ、原稿の締め切り、人生の岐路。
それぞれの想いが交錯することで、現実味があり物語に深みが生まれているように感じました。

ラストに向かってつながる伏線

どうやって2分間がループする謎現象から抜け出せるのか。
登場人物たちの交錯する想いもどう実を結ぶのかなども見所の一つです。

ロケ地と主題歌

京都・貴船の冬の風景も印象的で、雪の貴船川や旅館の雰囲気も映画の魅力のひとつでした。

主題歌は京都出身のくるり。
温かみのある楽曲が映画の空気にぴったりでした。

『リバー、流れないでよ』がくれた気づき

2分間という短い時間でのタイムループという、ありえない設定が生む面白さ。しかも舞台は旅館という限られた空間で、そこに人気劇団「ヨーロッパ企画」が関わっているのだから、面白くないわけがないんです。

非日常の出来事のようでいて、蓋を開けてみれば登場人物たちの悩みや想いが交錯する人間ドラマでもある。奇想天外かと思いきや、実は共感を呼ぶところで、その点がなんとも憎らしいほど上手いなと思いました。

とは言え、自分だったら2分がループするなんてやっぱり嫌だなと思います(笑)。
でも、もし楽しいことや好きなことだったらいいのかな…とも考えました。ただ、それもきっと繰り返していたら飽きてしまうのかもしれません。

一瞬だからいいんだなと過ぎ行く日常が愛おしくなったという単純な筆者です。すみません。

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この記事を書いた人

映画と暮らしの中の “ちょっといいもの” を綴るブログ。

映画好きの二児の母。アラフォー/首都圏在住。

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