『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』感想・考察|ばけばけオサワ役の円井わん主演、月曜日が少しだけ嫌じゃなくなる映画

毎日繰り返される仕事や月曜日の憂うつさ。
働くことについて、少しだけ前向きに考えたくなる一本。

NHK朝ドラ『ばけばけ』で、主人公・松野トキの友人オサワ役として出演している
円井わん。
そんな円井わんさんが主演を務める映画が、『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』です。

とある小さな広告代理店を舞台に、社員たちが同じ一週間を繰り返す“タイムループ”に巻き込まれてしまうというユニークな設定のオフィスコメディ。
限られた舞台ながら、テンポの良い会話とチームワークの面白さが光る作品です。

今回は、映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』のあらすじや感想、見どころを紹介します。

目次

『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』作品情報

製作年:2022年
製作国:日本
上映時間:82分
レーティング:G
配給会社:パルコ
監督:竹林亮
出演:円井わん、マキタスポーツほか
受賞・選出:第32回 日本映画批評家大賞:新人監督賞(竹林亮)、第32回 日本映画批評家大賞:編集賞(竹林亮・小林譲)、スイス・ヴヴェイ国際ファニー映画祭 2023:長編部門 金賞(グランプリ)

『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』作品紹介

『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』は、広告代理店で働く社員たちが、ある月曜日から抜け出せなくなる“タイムループ”に巻き込まれる物語です。

何度繰り返しても同じ月曜日が始まり、仕事もトラブルも終わらないまま続いていく中で、主人公たちは「どうすればこのループを抜け出せるのか」を必死に探っていきます。

タイムループというSF的な設定を持ちながら、物語の中心にあるのは“働く人のリアル”や“職場の人間関係”です。
上司や同僚とのすれ違い、終わらないタスク、気づいてほしい気持ち、言えない本音…。

誰もが一度は感じたことのある職場の悩みが、ユーモアと温かさをもって描かれています。

小規模な制作ながら、脚本の巧みさやテンポの良さ、キャストの自然な演技が高く評価され、国内外の映画祭で受賞するなど、多くの観客に支持されている作品です。
笑いながらも、気づけば胸がじんわり温かくなるような、そんな魅力を持った映画です。

ちなみに、日本映画のタイムループ作品では『リバー、流れないでよ』もおすすめです。
『リバー、流れないでよ』の感想・考察はこちら

『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』あらすじ

広告代理店で働く吉川朱海(円井わん)は、ある月曜日の朝、いつも通り出社する。
しかし後輩の遠藤と村田から、「僕たちは同じ一週間を繰り返している」と告げられる。

最初は信じられなかった朱海も、同じ出来事が何度も起こることで、職場全体がタイムループに巻き込まれていることを理解していく。

果たして彼女たちは、この終わらない月曜日から抜け出すことができるのだろうか──。

『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』感想・考察

タイムループ設定が生み出す面白さ

本作の大きな魅力は、タイムループという設定をユーモアたっぷりに描いているところです。

タイムループから抜け出すには、
①部長が身に着けている怪しいブレスレットを、部長自身の手で壊すこと。
②吉川→森山→平→部長の順で上申し、全員にタイムループを認識してもらうこと。
という条件があるのだといいます。

しかし、忙しい上司たちはなかなか話を聞いてくれない。
朱海たちは何度も同じ月曜日を繰り返しながら、あの手この手で上司に状況を伝えようと奮闘する。
その設定と、奮闘する様が実にユニーク。

タイムループを上司に気づかせる面白さ

先輩や上司にタイムループの存在に気づかせるため、社員たちが試行錯誤する様子が本当にとても面白い。

何度も同じ時間を繰り返しているため、次に起こる出来事を完璧に言い当てたり、相手の反応を先回りして行動できたりする場面もあり、思わず笑ってしまいました。

会議室だけで展開する脚本の巧さ

本作の舞台は、ほとんどが会社の会議室。限られた空間で物語が展開していきます。
それでも退屈さを感じさせないのは、脚本の巧さによるところが大きいと感じました。

タイムループという設定を活かして、同じ場面でも登場人物の行動や会話が少しずつ変わっていきます。最初は戸惑っていた社員たちが、次第に状況を理解し、次の展開を予測して動くようになる様子がテンポよく描かれていました。

同じ出来事を繰り返すはずなのに、毎回違った面白さが生まれる構成は見事で、限られた舞台でもこんなに楽しい物語が作れるのかと感心してしまいました。

個性的な登場人物たち

また、登場人物たちがそれぞれ個性的なのも、本作の魅力のひとつです。

主人公の吉川は、真面目で仕事熱心な社員。最初は突然のタイムループに戸惑いながらも、仲間たちと協力して状況を打開しようと奮闘します。

部長を演じるマキタスポーツの存在感も強く、どこかクセのある上司像が物語の面白さを引き立てています。さらに、遠藤や村田をはじめとする同僚たちもそれぞれに特徴があり、やり取りを見ているだけでも楽しい気持ちになります。

そんな個性的なメンバーたちがタイムループをきっかけに少しずつ距離を縮めていく姿が、この映画の温かい魅力につながっているように思いました。

タイムループで深まっていくチームワーク

そうして徐々にタイムループだと認識する仲間が増えていき、一刻も早くループから脱出したいがために、チームワークがどんどん良くなっていく様子も爽快でした。

例えば、森山の仕事のミスをすかさずカバーしたり、森山がアイドルグループのファンであることを知って一緒に応援したり。さらに多忙な平のためにデザインスキルを学び、仕事を手伝うなど、互いを支え合う姿が描かれていきます。

もともとはタイムループから抜け出すことが目的でしたが、いつの間にか仲間同士の信頼関係が深まり、会社として本来あるべき姿が少しずつ形になっていくのが印象的でした。

働くことをテーマにした爽やかなラスト

吉川たちが無事にタイムループから脱出できるのか、その結末も気になるところです。

劇中では、社員たちが読んでいる漫画の言葉が印象的に使われています。働くことに悩む人の背中をそっと押してくれるような内容で、物語のテーマとも重なり、何気ないシーンながら心に残りました。

また、オフィスで働く人なら思わず共感してしまうようなやり取りも多く、リアルな会社の空気が感じられるのも本作の魅力です。

本編は82分とコンパクトですが、テンポよく物語が進み、見どころもたくさん詰まっています。気軽に楽しめる作品でありながら、働くことについて少しだけ前向きな気持ちにさせてくれる、爽やかな余韻の残る一本でした。

『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』がくれた気づき

本作は、毎日同じように繰り返される仕事や月曜日の憂うつさ――そんな現実を描きながらも、「それでも前に進んでいく」という前向きなメッセージが感じられる作品でした。

どこにでもありそうな職場の風景だからこそ、共感したり励まされたりする人も多いのではないでしょうか。

とはいえ、さすがに月曜日を延々とループするのは勘弁してほしいところですが(笑)。

働くことや繰り返しの毎日が少しだけ嫌じゃなくなる、そんな前向きな気持ちにさせてくれる映画でした。

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この記事を書いた人

映画と暮らしの中の “ちょっといいもの” を綴るブログ。

映画好きの二児の母。アラフォー/首都圏在住。

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