『MONDAYS』感想・考察|上映時間82分に笑いと共感が凝縮!繰り返しの毎日が愛おしくなるタイムループ劇の魅力【ネタバレあり】

毎日同じことの繰り返しで、「仕事に行きたくないな…」と感じる月曜日はありませんか?

今回ご紹介する『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』は、そんな憂鬱な月曜日を舞台にした、共感度100%のオフィス・タイムループ・コメディです。

上映時間は82分と非常にコンパクト。でも、その中には爆笑のシチュエーションだけでなく、働くすべての人の胸に刺さる「大切な気づき」がギッシリと詰まっていました。

本作の魅力や見どころを、ネタバレありで深く感想・考察していきます。

目次

『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』あらすじ

広告代理店で働く吉川朱海(円井わん)は、ある月曜日の朝、いつも通り出社する。
しかし後輩の遠藤と村田から、「僕たちは同じ一週間を繰り返している」と告げられる。

最初は信じられなかった朱海も、同じ出来事が何度も起こることで、
職場全体がタイムループに巻き込まれていることを理解していく。

果たして彼女たちは、この終わらない月曜日から抜け出すことができるのだろうか──。


『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』感想

会社組織の「稟議」システム?上司に気づかせる超過酷ミッション

本作で広告代理店の社員たちに課せられた、タイムループを抜け出す条件は次の2つです。

  • 吉川→森山→平→部長の順で、下から全員にタイムループを認識させること
  • 部長(マキタスポーツ)が身につけているブレスレットを“自分の意思で”壊すこと

この「上司に気づかせる」というミッションが、とにかく難しくて面白いんです!
何度も同じ時間を繰り返しているからこそ、次に起こる出来事は完璧に予測できますし、相手の発言も全部分かるのでプレゼンだって百発百中で成功します。

でも――それでも「人に理解してもらうこと」は、決して簡単じゃないんですよね。会社組織の縮図のような「下からの承認リレー」を試行錯誤しながら進めていくプロセスは、誰もが笑ってしまうと同時に、リアルな人間関係の難しさを浮き彫りにしています。

 ループ脱出のはずが…いつの間にか生まれる「理想のチームワーク」

何とかループの事実を伝えようと奮闘するうちに、少しずつ仲間が増え、やがて社員たちはひとつのチームとして動き始めます。

  • 誰かのミスを自然にカバーする
  • 忙しい同僚のために新しいスキルを身につけて支える
  • お互いの好きなものを共有して、心の距離が縮まる

最初はただ「ループを脱出するため」に協力していたはずなのに、気づけばそこには「本来、こういう関係で働けたらいいのに…!」としみじみ思わされるような、理想的なチームワークが生まれていきます。

劇中に登場する漫画のエピソードも印象的で、オフィスのリアルな空気感も相まって、「働くこと」へのモチベーションがじんわりと湧いてくるような爽快感がありました。

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『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』考察

ここから少し本作を考察してみたいと思います。

会議室という「限定された空間」で飽きさせない脚本の巧さ

本作の舞台は、そのほとんどが会社の「会議室」という非常に限られた空間です。それにもかかわらず、82分間まったく退屈さを感じさせないのは、計算され尽くした脚本の巧さにあります。

タイムループという設定を最大限に活かし、同じシチュエーションのはずなのに、登場人物の行動や会話が少しずつ変化していく構成が見事です。

クセ強キャラたちがループで開花させる「本来あるべきチームの姿」

会議室を盛り上げる、個性豊かな登場人物たちと、そのやり取りを見ているだけでも楽しく、本作の大きな魅力となっています。

  • 吉川(円井わん): 生真面目で仕事熱心な主人公。最初は突然のループに戸惑いながらも、次第に持ち前のガッツで仲間たちと協力して状況を打開しようと奮闘していく。
  • 永久部長(マキタスポーツ): タイムループの鍵を握る、どこかクセのある上司。彼の圧倒的な存在感が物語にリアルな説得力と面白さを与える。
  • 遠藤や村田、平などの同僚たち: それぞれ絶妙に「こういう人、会社にいる!」と思わせる特徴を持った、リアルで愛すべきキャラクター。

一刻も早くループから脱出したいという共通の目的ができたことで、彼らのチームワークは爆発的に向上していきます。

森山の仕事のミスをすかさずカバーし、彼の好きなアイドルグループをみんなで応援したり、多忙な平のために別の社員が自発的にデザインスキルを学んで仕事を手伝ったり。

もともとはタイムループから抜け出すこと(目的)がきっかけでしたが、いつの間にか仲間同士の信頼関係が深まり、お互いを支え合う「仲間への深い信頼と、理想の職場環境」へと昇華していきます。タイムループをきっかけに少しずつ距離を縮め、会社として本来あるべき姿が形になっていくプロセスが本当に爽快で、この映画の温かい魅力につながっているのだと感じました。

まとめ|繰り返しの毎日が少しだけ愛おしくなる一本

本作は、笑いながらも、最後には「明日からの仕事も、少しだけ頑張ってみようかな」と思わせてくれる前向きなパワーを持った作品でした。

タイムループという非現実的な設定を借りながらも、そこで描かれているのは私たちの日々の仕事や、人間関係そのものです。

テンポが良くサクッと観られる映画なので、お仕事でお疲れの夜や、週末のエネルギーチャージにぜひ選んでみてください!

『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』見どころ

「稟議システム」で上司にタイムループを承認させる爆笑設定
脱出の鍵を握る部長へループを気づかせるため、平社員から主任、課長へと会社組織の順番通りに承認を得ていくプロセスが最高にユーモラスです。

ブラックすぎる「社畜あるある」と狂気的なポジティブさ
「ループしているから締め切りが実質無限」「プレゼンを完璧に修正できる」など、働く人なら誰もが深く共感しつつ笑える職場のリアルが満載です。

伏線が怒涛の勢いでつながる、爽快なノンストップ脚本
劇中に散りばめられた小さな違和感や小道具が、後半に向けて見事に回収されていくテンポの良い演出は、観終わったあとに最高の爽快感を味わえます。

🔗 合わせて観たい!日本映画のタイムループ傑作

ちなみに、京都の老舗旅館を舞台にしたタイムループ映画『リバー、流れないでよ』もおすすめです。
どちらも「限られた空間」で登場人物たちが団結していくシチュエーション・コメディの傑作。小規模公開から口コミで大ヒットした共通点があり、ループを通じてギスギスした人間関係が優しく変化していく心地よさを、本作同様に味わえます。

🌿こんな人におすすめ

  • タイムループ系の設定が好きな方
  • テンポのいい会話劇や群像劇が好きな方
  • 仕事の“あるある”に共感したい方
  • 軽く観られて、ちょっと元気になれる映画を探している方
  • 小規模な設定でも面白い作品が好きな方

『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』配信・購入情報

配信


Blu-ray / DVD

※Amazonプライム会員の方は、追加料金なしで見放題対象の場合があります(初回30日間無料体験あり)。
※各サイトの配信状況、価格、在庫状況は時期によって変わることがあります。最新の情報は各リンク先にてご確認ください。


🎬『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』作品情報・キャスト

製作年:2022年
製作国:日本
上映時間:82分
レーティング:G
配給会社:パルコ
監督:竹林亮
受賞・選出:
第32回 日本映画批評家大賞:新人監督賞(竹林亮)
第32回 日本映画批評家大賞:編集賞(竹林亮・小林譲)
スイス・ヴヴェイ国際ファニー映画祭 2023:長編部門 金賞(グランプリ)
キャスト:円井わん(吉川朱海 役)マキタスポーツ(永久茂 役)
長村航希(遠藤拓人 役)三河悠冴(村田賢 役)八木光太郎(森山宗太郎 役)
高野春樹(平一郎 役)島田桃依(神田川聖子 役)池田良(崎野雄大 役)
しゅはまはるみ(木本貴子 役) 


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この記事を書いた人

映画と暮らしの中の “ちょっといいもの” を綴るブログ。

映画好きの二児の母。アラフォー/首都圏在住。

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